ウォーキングで心筋梗塞を予防
12月も後半に入り、一段と寒さを感じるようになりましたね。
この季節はどうしても運動することが億劫になりがちです。
僕自身も毎年この季節は日に日に大きくなるお腹周りがとても気になってきます。
そういった季節だからこそ、あえて『ウォーキング』の話をしたいと思います。
心血管の病気のリスクが低下
先日、海外の研究グループから「1日8800歩以上歩くと心血管の病気を起こすリスクが低下する」という報告が発表されました。
心血管の病気として最も有名なのは「心筋梗塞」です。
つまり、1日8800歩以上歩くことで心筋梗塞になるリスクを減らすことができるのです。
この時点で「1日8800歩なんて絶対無理です」や「さすがに毎日は難しい」と思われた方はいませんか?
大丈夫です。安心してください!
この報告では、1日2800歩でも毎日続けることでリスクが低下することが示されています(もちろん8800歩ほどではありませんが)。
また、京都大学らのグループは「1週間に1~2日だけでも8000歩以上歩くと心血管の病気を起こすリスクが低下する」と報告しています。
つまり、体力的に長時間歩くことが難しい方は、毎日2800歩ほど歩くことで健康に近づくことができるのです。
また、平日は仕事で忙しい方は、週に1回8000歩以上歩くことで健康に良い影響を与えることが期待できます。
「毎日30分」or「週1回1時間」
では8000歩の場合、具体的にどれくらいの時間歩くことになると思いますか?
8000歩は60~80分程度と言われています(3000歩であれば約30分です)。
どうでしょう、「毎日30分」あるいは「週に1回1時間」のウォーキングなら何とか続けられそうな気がしませんか?
健康面以外のメリットも
ウォーキングは健康面以外のメリットも多くあるとされています。
例えば、リラックス効果や気分転換につながることが有名です。
また、思考力が活性化し、良いアイデアが浮かぶと言われています。
以前の記事(ドクターランナー)でご紹介したように僕はランニング派ですが、ウォーキング同様にランニング中に仕事のアイデアが浮かぶこともあり、その効果を実感しています。
「健康」にも「仕事」にも良い影響が出るウォーキング。
まさに一石二鳥とはこのことです。
気軽に始めてみましょう
必ずしも歩数のチェックは必須ではありません。
ただ近年は、スマートフォンなどでも気軽に歩数を測ることができるので、ぜひ歩数のチェックを始めてみてはいかがでしょうか。
血圧手帳に1日の歩数も毎日記録している患者様がおられます。
その方は、毎日1万歩を目安にウォーキングされているそうです。
そうした取り組みが日頃からの健康への意識にもつながるため、毎回手帳を見るたびに非常に感心します。
まずは空き時間を見つけて、週に1回からでもウォーキングの習慣を取り入れてみませんか?
“ウォーキングの気持ちよさ“を実感することで、歩く時間や頻度が少しずつ増えていけば言うことなしです。
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高血圧・糖尿病・脂質異常症などでお悩みの方は、東広島市西条町助実の内科・呼吸器内科・アレルギー科の『西条すこやか内科』までお気軽にご相談下さい。
西条すこやか内科
院長 奥本 穣(呼吸器専門医・総合内科専門医)