Blog 西条すこやかブログ
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「医局」ってなに?

突然ですが、我々医師に対して寄せられたギモンにお答えする企画を始めようと思います。

現在僕が勤務している病院の事務員さん・コンビニの店員さん・清掃業の方など、あえて医療従事者ではない方々を中心にご協力いただきました。

業務が忙しい中で10人以上の方々にご協力いただき、心より感謝申し上げます。

不定期ではありますが、寄せられたギモンに少しずつお答えしていこうと思いますので、楽しみにしていてくださいね。

医局ってなに?

記念すべき第1回目のテーマは「医局ってなに?」です。

このギモンはかなり多かったです。

一般の方には聞きなじみがない言葉かもしれませんが、病院内の会話では“医局“というワードがよく出てきます

医局とはグループ組織

医局(いきょく)とは「大学医学部における診療科ごとのグループ組織」です。

例えば、僕が属している医局は広島大学“分子内科学教室(第2内科)”です。

そして分子内科学教室のなかに、呼吸器グループと内分泌・糖尿病グループがあり、僕は呼吸器グループに属しています。

呼吸器グループには呼吸器内科医、内分泌・糖尿病グループには糖尿病内科医が在籍しています。

例えるなら医局は、教授が社長で、他の医師が社員である会社組織のようなものです。

初期研修が修了後に入局

2年間の初期研修が終わり、医師3年目を迎えるタイミングで医局に入る(=「入局」といいます)ことが大半です。

近年、東京などの都心部では医局に入らない選択をする医師もいらっしゃいますが、広島では医局に入る医師が多いようです

医局に入るワケ

医局に入る理由のひとつが「幅広い経験を積むことができる」という点です。

例えば呼吸器内科の場合だと、大きな病院では肺がんの抗がん剤治療や、人工呼吸器が必要な重症肺炎の治療などを経験することができます。

一方で、小さな病院では喘息や高血圧・糖尿病、慢性心不全の治療などを多く経験できます。

つまり、病院ごとに学べる病気が異なるため、色々な病院を経験することで、幅広い病気を診ることができる医師に成長できるのです。

数年ごとに異動

そのため、新米の頃は数年ごとに勤務先を異動し様々なことを学び、経験する必要があります

そこで、医局が人事として勤務先を決定し、各々が一人前の医師となれるようサポートしてくれるのです。

一方で、勤務先が数年ごとに変わることに抵抗がある都心部の若手医師などは、医局に入らず1つの病院に長期間勤務することを選ぶケースが増えているようです。

「医局」についてお分かりいただけましたか?

ちなみに病院内の医師の控室も“医局“と呼ぶため、少々ややこしいです

そちらの医局では医師それぞれにデスクがあり、診療の合間などにデスクワークをおこなっています。

産休中の後輩医師

先週末、以前の職場での後輩医師が赤ちゃんを連れて自宅を訪ねてきてくれました。

現在は産休を取得しており、子育て中心の生活を送っているようでした。

ただ色々と話していると、医師としてのキャリアも気にしている様子が見られました。

育児はキャリア

一般的に育児休業は”仕事のブランク”と言われます。

しかし、僕は「育児はキャリア」だと考えています。

なぜなら、育児や家事を経験した方は、限られた時間のなかで山のような仕事をこなす術を身につけているはずですし、子育て経験者のほうが親や子どもの気持ちを理解しやすい側面もあると思うからです。

人生に無駄はない

「人生に無駄な経験などひとつもない」と僕は思います。

その後輩医師にも「仕事のことは気にせず、今はまず子育て全力で頑張りんさい」と伝えました。

日ごろのワンオペ育児から短時間でも解放されたようで、ほっとした表情が見れて安心しました。

こうした同世代の医師仲間が得られた事も”医局に入ったからこそ”だと思います

オープニングスタッフを募集中です

『西条すこやか内科』は現在オープニングスタッフ募集しております。

募集要項などは当院HP内の採用ページをご覧ください。

募集期間

2023年12月12日(火)~12月23日(土)

当院では、家庭と仕事の両立ができるように子育て世代の方を積極的にサポートいたします。

ご応募お待ちしております。

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長引く咳・喘息・いびき・息切れなどでお悩みの方は、東広島市西条町助実の呼吸器専門クリニック『西条すこやか内科』までお気軽にご相談ください。

西条すこやか内科 
院長 奥本 穣(呼吸器専門医・総合内科専門医)