その他
各種予防接種ー 予防接種でさまざまな病気の発症・重症化リスクを軽減できます! ー
当院では肺炎球菌ワクチン・帯状疱疹ワクチン・インフルエンザワクチンなど、さまざまな予防接種をおこなっています。
ワクチンの準備に日にちがかかるものもございますので、予防接種をご希望の方は事前にご連絡をお願いいたします。
肺炎球菌ワクチン
肺炎を引き起こす細菌は数多くありますが、その中でも肺炎球菌が最も多く、重症の肺炎を引き起こしやすいと言われています。しかし、肺炎球菌ワクチンを打つことで8割ほどの肺炎球菌性肺炎を予防することができます。また、仮に肺炎球菌性肺炎にかかったとしても重症化を予防することができるため、65歳以上のすべての方に肺炎球菌ワクチンの接種が勧められています。
肺炎・誤嚥性肺炎について現在、肺炎球菌ワクチンは「ニューモバックスNP」「プレベナー13」「バクニュバンス」の3種類があります。肺炎球菌には90種類以上の型があり、それぞれのワクチンで「予防できる肺炎球菌の種類」や「予防効果が持続する期間」が異なります。
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肺炎球菌ワクチンの種類①ニューモバックスNP
23種類の型に予防効果があり、広範囲に予防できるという特徴がありますが、接種から5年経過すると予防効果が大きく落ちてしまうという“弱点”があります(そのため、当院ではニューモバックスNPの初回接種から5年以上経過した方には再度接種することをお勧めしております)。
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肺炎球菌ワクチンの種類②プレベナー13
13種類の型に予防効果があり、1度のワクチン接種で効果が生涯持続します。
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肺炎球菌ワクチンの種類③バクニュバンス
15種類の型に予防効果があり、プレベナー13と同様に1度のワクチン接種で効果が生涯持続します。
予防できる型が13種類のプレベナーに対し、バクニュバンスは15種類と少し多いため、当院ではバクニュバンスをお勧めしております。
ニューモバックスNP | プレベナー13 | バクニュバンス | |
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予防できる肺炎球菌の種類 | 23種類 | 13種類 | 15種類 |
抗体産生 | あり | あり | あり |
免疫記憶効果 | なし | あり | あり |
接種する間隔 | 5年空ける | 1回のみ | 1回のみ |
予防接種の種類 | 定期/任意接種 | 任意接種 | 任意接種 |
現在、ニューモバックスNPは65歳の方が定期接種(費用の一部が公費負担)として受けることができ、それ以外の年齢の方は任意接種(全額自己負担)となっています。
そのため、まずは65歳時に必ずニューモバックスNPの定期接種を受けることをお勧めします。
より強い肺炎予防効果を得るためには、ニューモバックスNPとバクニュバンス(あるいはプレベナー13)の併用が望ましいとされています。そのため、特にご高齢の方や基礎疾患をお持ちの方には2種類の肺炎球菌ワクチンの併用を当院では積極的にご提案していこうと思っています(その場合の接種スケジュールに関しては下記のイラストをご参照ください)。
ニューモバックス・バクニュバンスの接種スケジュール
ニューモバックスを初めて接種する方
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定期接種対象者の方
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定期接種対象外の方
ニューモバックスをすでに接種された方
当院では「ニューモバックスNP」と「バクニュバンス」が接種可能です。
接種スケジュールなどご不明な点がございましたらお気軽に当院までご相談ください。
- ニューモバックスNP
- 7,800円
- バクニュバンス
- 10,000円
帯状疱疹ワクチン
帯状疱疹は、幼児期の水ぼうそう後も体内に長期間潜伏していたウイルスが、加齢などによる免疫力の低下で再活性化してしまうことで発症します。50歳以上から増加し、“80歳までに3人に1人が帯状疱疹を発症する”とも言われています。
現在、帯状疱疹の発症率が上がる50歳以上の方に対しては帯状疱疹ワクチンの接種が勧められています。
当院の帯状疱疹ワクチンには「弱毒生水痘ワクチン」「シングリックス」の2種類があります。
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帯状疱疹ワクチンの種類①弱毒生水痘ワクチン
弱毒生水痘ワクチンは1回の接種で効果は5年間持続し、発症予防効果は約70%です。
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帯状疱疹ワクチンの種類②シングリックス
シングリックスは2カ月間隔で2回の接種が必要となりますが、効果は10年間持続し、発症予防効果は95%以上とされています。
弱毒生水痘ワクチン | シングリックス | |
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種類 | 生ワクチン | 不活化ワクチン |
接種方法 | 皮下注射 | 筋肉注射 |
発症予防効果 | 69.8% | 96.6% |
接種回数 | 1回 | 2回 |
持続性 | 5年程度 | 10年程度 |
長所 | 費用が安い・接種回数が1回 | 発症予防効果が高い・ 免疫が低下している方にも接種可能 |
短所 | 発症予防効果がやや劣る・ 免疫が低下している方には接種できない |
費用が高い・接種回数が2回・副反応がやや強い |
費用 | 6,500円 | 20,000円×2回 |
- 弱毒生水痘ワクチン
- 6,500円
- シングリックス
- 20,000円×2回
インフルエンザワクチン
インフルエンザは毎年12月~2月が流行のピークとされます。安静のみで治ることも多いですが、ご高齢の方や基礎疾患をお持ちの方は重症化することもあります。インフルエンザワクチンは発症予防効果だけでなく、重症化の予防にも効果があるとされています。
当院では、10月頃からインフルエンザワクチンの予防接種を開始しています。ワクチンの予防効果が表れるまで2週間程度かかるため、出来るだけ流行時期よりも前に予防接種を受けることをお勧めします。
13歳未満のお子様の接種回数について
13歳未満のお子様は1回のワクチン接種では十分な効果が期待できないため、2回接種することが推奨されています。2回接種する場合は、接種間隔を2~4週空けることとされていますが、できれば3~4週の間隔を空けた方がより効果的と考えられています。
RSウイルスワクチン
「アレックスビー」は、RSウイルス感染症を予防するワクチンです。
RSウイルスは感染すると呼吸器系の症状を引き起こすウイルスです。乳幼児では何度も繰り返し感染することも多いありふれたウイルスですが、ご高齢の方や基礎疾患をお持ちの方が感染すると重症化するリスクが高いことが分かっています。我が国の60歳以上のRSウイルス感染症による入院は年間6万人以上、死亡が4000人と推定されていることからも、RSウイルス感染症を予防することの重要性をご理解いただけるかと思います。
「アレックスビー」は60歳以上で82.6%、基礎疾患がある60歳以上では94.6%の有効性が報告されています。
接種対象者は60歳以上の方です。接種回数は1回(筋肉注射)で、1回の接種で少なくとも2~3年は予防効果が持続することが期待されています(2024年時点で正確な効果持続期間のデータは出ていません)。
特に、ご高齢の方や基礎疾患をお持ちの方は積極的なワクチン接種をご検討ください。
また、前述のように乳幼児は幼稚園・保育園などに通園している関係もあり、RSウイルス感染症を繰り返すことも多いです。そのため、乳幼児と同居されている60歳以上の方も感染リスクが高いため、RSウイルスワクチンの接種をお勧めします。
- アレックスビー
- 25,000円
予防接種 価格一覧
肺炎球菌ワクチン(税込)
- ニューモバックスNP
- 7,800円
- バクニュバンス
- 10,000円
帯状疱疹ワクチン(税込)
- 弱毒生水痘ワクチン
- 6,500円
- シングリックス
- 20,000円×2回
RSウイルスワクチン(税込)
- アレックスビー
- 25,000円
その他(税込)
- HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチン※
- 30,000円
- B型肝炎ワクチン
- 4,500円
- MR(麻しん・風しん混合)ワクチン
- 9,000円
- 麻しん(はしか)ワクチン
- 5,500円
- 風しんワクチン
- 5,500円
- おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)ワクチン
- 5,500円
- 日本脳炎ワクチン
- 5,000円
- 破傷風トキソイド
- 3,000円
- 水ぼうそう(水痘)ワクチン
- 6,500円
- インフルエンザワクチン
- お問い合わせください
- 新型コロナワクチン
- お問い合わせください
※当院のHPVワクチンは9価HPVワクチン(シルガード9)となります
ワクチンのリスク・副作用
- 注射部位の発赤・疼痛・腫脹といった局所の副反応があります。
- ワクチン接種後に発熱・頭痛・倦怠感などが見られることもあります。
- いずれの症状も数日以内におさまるケースが大半です。